相続税のその他の控除について
当事務所の主な業務の一つ「相続」に関する情報です。
昨日の記事で、相続税の基礎控除について紹介しました。
今回は、その他の控除についてもお伝えします。
正確に言えば、基礎控除を除いた課税遺産総額を法定相続分で按分して各税率にて相続税を計算し、その相続税の総額を実際の按分割合で各人の税額を算出した後に控除する「税額控除」です。
と言ってもややこしいので、ざっくり、「基礎控除と違って最終的に決まった税額から控除できる制度」と理解すれば良いと思います。
【贈与税額控除】
贈与税額控除は、贈与財産が生前贈与加算される事による相続税と贈与税の二重課税をしない為の控除です。
生前贈与加算の対象となった人=相続開始前3年(今後は7年)以内に贈与を受けた人が、贈与税を課された場合は、その贈与税額を相続税額から控除します。
※もう払ってるから・・・って感じです
【相続税の配偶者控除】
基本的に相続税は下の世代への相続の際多くの税負担をする様想定しています。
配偶者への相続は、同一世代への財産移転の為、負担を軽減する様設計されています。
(相続の後、立て続けて相続という事も考えられる為)
「相続税の配偶者控除」は、配偶者がもらう財産が「相続税の課税価格の法定相続分」もしくは、「1億6000万円」のいずれか多い金額までは、相続税がかかりません。
「課税価格の法定相続分」
→例1)法定相続人が、配偶者と子の場合、配偶者の法定相続分は2分の1
→例2)法定相続人が、配偶者と親の場合、配偶者の法定相続分は3分の2
→例3)法定相続人が、配偶者と兄弟姉妹の場合、配偶者の法定相続分は4分の3
よって、以上の法定相続分までは、額がどんなに多くても相続税はかかりません。
また、法定相続分以上であっても、1億6000万円までは相続税はかかりません。
但し、基礎控除と違って相続税の申告書を提出しないと控除は受けられません。
&遺産分割協議が完了していないと控除を受ける事ができません。
【未成年者控除】
未成年(18歳未満)に対する税額控除です。
年齢によって控除額が変わります。
以下4つの要件を満たす必要があります。
1:相続開始日に未成年者であること
2:法定相続人であること
3:実際に相続等により財産を取得したこと
4:相続開始日に日本国内に住所があること
この場合、(18歳―相続開始時の年齢)x 10万円=控除額
となります。
【障害者控除】
85歳未満の障害者が財産を相続した場合に適応される税額控除です。
残された障害者の暮らしの負担を軽減する事を目的としている控除ですので、相続により財産を受け取る方が障害者の場合に適応されます。
前項の「未成年者控除」の4つの要件とほぼ同じです(1の未成年者を障害者に置き換え)。
障害の程度と年齢により控除額が変わります。
一般障害者:(85歳―相続開始時の障害者の年齢)x 10万円=控除額
特別障害者:(85歳―相続開始時の障害者の年齢)x 10万円=控除額
となります。
その他、「相次相続控除」(10年以内に2回以上相続が発生した場合)や「外国税額控除」(外国で納付した税額を一定額控除)などあります。


